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月別アーカイブ: 2025年7月

Accu:Cellのよもやま話~第12回~

皆さんこんにちは!
Accu:Cell、更新担当の中西です。

 

ジェンダーフリーについてです。

エステという言葉には、長らく“女性専用”というイメージが根づいていました。実際、数十年前まではエステサロンの多くが「女性専用」と銘打ち、サービスや空間づくりも女性を想定して設計されていたのです。

しかし現代においては、性別に関係なく美容やリラクゼーションを求める人が増加し、社会全体の価値観も多様化。こうした流れの中で、エステ業界にも“ジェンダーフリー対応”が求められるようになっています


1. なぜ今、エステ業にジェンダーフリーが求められるのか?

ジェンダーの固定概念にとらわれない生き方が尊重される現代において、「美容は女性のもの」「ヒゲ脱毛は男性だけ」などといった従来の枠組みは、もはや通用しなくなりつつあります。

背景にある社会の変化:

  • LGBTQ+への理解と法的支援の拡大

  • 男性の美容・スキンケア需要の急増(メンズ美容市場の拡大)

  • 女性だけでなく誰もが“美と癒し”を求める時代への移行

  • 「性別による空間・サービスの分断」への違和感の高まり

つまり、誰もが自分らしくいられる空間を、エステ業界がいかに提供できるかが問われているのです。


2. ジェンダーフリー対応とは何か?その本質

単に「男性もOK」「LGBTQ対応」と謳うだけでは不十分です。本質的なジェンダーフリー対応とは、“すべての人にとっての安心と尊重”を提供することにあります。

対応の基本となる考え方:

  • 見た目や声ではなく、“本人の自己申告”を尊重する姿勢

  • 性別を前提としたメニューやカウンセリング表記の見直し

  • 「男性・女性」で区切らず「お客様ひとりひとり」への最適化

  • プライバシーの徹底配慮と、安全・安心の空間設計

このように、“誰でも安心して通えること”が前提のエステであることが、真のジェンダーフリー対応です。


3. 実践事例:現場でのジェンダーフリー対応の工夫

実際のサロンでは、次のような取り組みが広がっています。

1)ユニセックス対応メニューの充実

  • ヒゲ脱毛、ボディケア、ヘッドスパなどを「性別不問」で提供

  • 「メンズ/レディース」ではなく、「肌質/悩み別」などで分類

  • 脱毛やフェイシャルなど、ニーズ別に選べるような構成にする

2)空間とサービスの中立化

  • 待合室や施術室を完全個室化して、性別の視線を排除

  • トイレや着替えスペースをジェンダーニュートラルに設計

  • カウンセリング票の「性別欄」に「その他/未回答」などの選択肢を設ける

3)スタッフ教育の強化

  • ジェンダーに関する基礎知識と配慮を共有する研修の導入

  • “間違ってはいけない”ではなく、“聞く・尊重する”姿勢の徹底

  • お客様の属性を前提にしない言葉選び(例:「奥様」「旦那様」を使わない)

こうした細かな配慮の積み重ねが、“誰でも行きやすいサロン”としての信頼に繋がっていきます


4. ジェンダーフリー対応が生む新たな可能性

対応を進めることで、サロンには以下のような新しい価値と機会が生まれます。

  • 幅広い顧客層の獲得:ジェンダーを問わず利用者が増加

  • 差別化とブランディング:社会的責任を果たす企業姿勢が評価される

  • スタッフの多様性と働きやすさ:価値観を共有できる人材の採用・定着

  • 紹介やSNSでの話題化:安心できる空間として自然な口コミが広がる

ジェンダーフリー対応は、単なる“配慮”ではなく、新しいビジネス価値そのものを創出する要素なのです。


5. エステ業が果たす“心の居場所”としての役割

美容やリラクゼーションの本質は、「自分を大切にする時間」や「自分に還る空間」を持つことです。

  • 性別に関係なく、肌の悩みや疲れを抱える人

  • 美しくありたいと願う人

  • 癒されたい、自己肯定感を取り戻したいと願う人

そうしたすべての人が、安心して自分の“美と健康”を委ねられる場所であるために、エステサロンは“心の居場所”であるべきだといえます。


これからのエステは「すべての人の美と癒し」を届ける場所へ

ジェンダーフリー対応は、社会の変化に応じた“選ばれるサロン”への第一歩です。
すべての人が、偏見や不安なく、自分の「整えたい」という思いを安心して表現できる空間――それが、これからのエステ業界に求められる姿です。

美しさに性別は関係ありません。
癒しにも、心地よさにも、性の境界線はありません。

「その人らしさを尊重する」ことこそ、現代のエステの真価であると言えるでしょう。

 

 

Accu:Cellのよもやま話~第11回~

皆さんこんにちは!
Accu:Cell、更新担当の中西です。

 

多様化についてです。

かつてエステサロンといえば、「痩身」や「フェイシャル」といった見た目の美しさを整えるためのサービスが主流でした。しかし現代のエステ業界は、単なる“美容の提供”を超えて、心身の健康やライフスタイル全体をサポートする多機能型サロンへと進化しています。

ライフスタイルの多様化、ストレス社会、ジェンダー意識の変化、そしてコロナ禍以降の衛生意識の高まり。これらの時代背景を受け、エステサロンは今、サービス・対象顧客・提供手段のすべてにおいて“多様化”が加速しているのです。


1. サービスの多機能化:美容 × 健康 × 癒しの融合

従来の「見た目のケア」だけでなく、「中から整える」「癒しを届ける」サービスが急増中です。

例)多機能化の一部

  • 腸活エステや温活:内臓からの美と健康のサポート

  • 筋膜リリースやリンパドレナージュ:デトックスと疲労回復の両立

  • ヘッドスパや快眠エステ:睡眠の質向上や脳疲労ケアに特化

  • マインドフルネス導入:自律神経とメンタルへのアプローチ

これにより、エステサロンは「痩せる」「肌をきれいにする」だけでなく、“日常の疲れやストレスを回復するための空間”としての役割も担うようになっています。


2. 対象顧客の拡大:年齢・性別・価値観を超えて

エステといえば「女性が行く場所」というイメージが根強くありましたが、現在はその垣根も崩れつつあります。

多様な顧客層への対応:

  • メンズエステの拡大:ヒゲ脱毛・毛穴ケア・ボディメイク需要

  • シニア層へのケア:たるみ・乾燥・加齢臭対策などの“加齢美容”

  • LGBTQ+の顧客対応:ジェンダーフリーな空間づくりと接客の見直し

  • マタニティ・産後ケア:妊娠期や育児中の女性に寄り添った施術

エステサロンは今、“すべての人に必要とされる美と健康のケアの場”として再定義されつつあるのです。


3. デジタル技術の導入とオンライン化の進展

コロナ禍をきっかけに、非接触やオンライン施術サポートも注目を集めました。

デジタル・オンライン対応の例:

  • オンラインカウンセリングやスキンケア指導

  • AI肌診断を導入したパーソナライズ提案

  • 業務用美容機器とアプリ連動で、セルフケアサポート

  • SNSを通じた集客や施術前後のフォローアップ

これにより、**リアルな施術とデジタル技術の融合=“ハイブリッド型エステ”**が登場し、通わずともエステの恩恵を受けられる環境が整いつつあります。


4. 地域密着型 × コミュニティ形成の場としての進化

都市部・郊外・地方など立地によっても、エステサロンの役割は変化しています。

地域密着・社会的機能の多様化:

  • 高齢者向けの訪問エステ:寝たきり・外出困難な方のQOL向上

  • コミュニティサロン:女性の集いの場・育児や介護の情報交換所に

  • 医療や介護との連携:医療脱毛や術後の肌ケアなどの橋渡し

  • 災害時の“癒し提供”:被災地でのボランティア活動も注目

このように、エステサロンは美容産業の枠を超えて、地域の暮らしを支える存在にもなり得る時代に突入しています。


5. 「予防美容」「ウェルビーイング」の時代へ

現代の顧客は、トレンドだけでなく「持続可能な美しさ」「内側からの健康」「予防的ケア」を求めています。

  • 老化予防・肌老化のリスク管理

  • ホルモンバランスの整え方と体調管理

  • 自律神経・腸内環境・睡眠などへの包括的アプローチ

これに応えるため、エステティシャンにも栄養学・睡眠学・東洋医学・心理学など、幅広い知識の習得が求められ、職能そのものが拡張しています。


エステサロンは“癒し”と“自己肯定感”を届ける場へ

エステサロンの多様化は、単なるサービスの広がりではなく、人々の生き方や幸福感に寄り添う変化でもあります。

美容に加えて、健康、癒し、自己受容、人とのつながり──
こうした要素を包括的に提供するサロンは、これからの時代においてますます価値を増していくでしょう。

“美しくなりたい”だけでなく、“自分を大切にしたい”という想いに応える場所。
それが、今のエステサロンが果たすべき社会的使命なのです。